
「最近の夏は、昔より暑くなった気がする」
そう感じている方は、多いのではないでしょうか。
朝から気温がぐんぐん上がり、少し買い物に出ただけなのに汗びっしょり。日陰を歩いていても暑く、家に帰るころには、体がぐったりしていることもあります。
特に高齢の方や小さな子ども、持病のある方にとって、夏の暑さは「少し我慢すれば大丈夫」というものではありません。
気温や湿度が高い日は、気づかないうちに体の中に熱がたまり、熱中症になることがあります。
そんな危険な暑さから私たちの命を守るために、全国の自治体で設置が進められているのが「クーリングシェルター」です。
2024年4月の改正気候変動適応法の施工に伴い、自治体による指定が可能になりました。
熱中症特別警戒アラートが出ると、住民に開放しなければなりません。
名前だけ聞くと、
「災害時に避難する場所なの?」
「特別な人しか利用できないの?」
「お金はかかるの?」
「買い物をしなくても入っていいの?」
と、少し難しく感じるかもしれません。
でも、決して特別な施設ではないのです。
クーリングシェルターは、危険な暑さを避けるために、一時的に涼しい場所で休むことができる施設です。
地域によっては、市役所や公民館、図書館、商業施設、薬局など、普段から利用している身近な場所が指定されています。
この記事では、クーリングシェルターとは
を、初めて知る方にも分かりやすくご紹介します。
「暑いけれど、もう少しだけ頑張ろう」
そう思う前に、涼しい場所で休む。
それも、自分や大切な家族の命を守る立派な防災対策です。
- クーリングシェルターとは?
- クーリングシェルターは誰でも利用できる?
- クーリングシェルターはどこにある? ー環境省公式サイトー
- クーリングシェルターはいつ利用できる?開放される時期や時間
- クーリングシェルターを利用するときの持ち物
- クーリングシェルターを利用するときに気を付けたいこと
- クーリングシェルターは熱中症の治療施設ではない
- 【コラム】熱中症かも?日本救急医学会が「重症度を判定する無料アプリ」を公開
- 高齢者がクーリングシェルターを利用するときに家族ができること
- 子どもや赤ちゃんとクーリングシェルターを利用するときの注意点
- 自宅にエアコンがない・故障したときにも活用しよう
- クーリングシェルターへ行く前に気を付けたい「移動中の暑さ」
- クーリングシェルターと避難所は何が違うの?
- 今日からできる「暑さへの備え」
- まとめ|暑さを我慢せず、クーリングシェルターを上手に利用しよう
クーリングシェルターとは?

「クーリングシェルター」という言葉を初めて聞くと、少し難しく感じますよね。
英語の名前なので、「どのような施設なのか、よく分からない」という方もいるかもしれません。
簡単にいうと、クーリングシェルターとは、
暑さが危険な日に、冷房の効いた涼しい場所で一時的に休むための施設
です。
日本語では「指定暑熱避難施設」と呼ばれています。
こちらは少し堅い名前ですが、「暑さから避難するための場所」と考えると分かりやすいでしょう。
大雨や台風のときには、安全な避難所へ移動しますよね。
それと同じように、暑さが命に関わるほど厳しくなったときには、涼しい場所へ避難することも大切です。
近年の日本では、気温が35℃を超える猛暑日も珍しくなくなりました。
地域によっては、体温と同じくらいの気温になる日もあります。
「私は暑さに強いから大丈夫」
「昔はエアコンがなくても生活できた」
そう思う方もいるでしょう。
しかし、現在の夏は、昔と比べて気温が高いだけではありません。
夜になっても気温が下がりにくく、湿度も高いため、体の熱を外へ逃がしにくい日があります。
自分では「まだ大丈夫」と思っていても、体の中には少しずつ熱がたまっているかもしれません。
そのため、暑さを我慢するのではなく、危険を感じる前に涼しい場所へ移動することが大切なのです。
クーリングシェルターは「暑さから逃げる場所」
クーリングシェルターを、もっと身近な言葉で表すなら、
「暑さから逃げ込める、地域の休憩場所」
と考えるとよいでしょう。
たとえば、夏の昼間に歩いて買い物へ出かけたとします。
行きは元気だったのに、帰り道になると、
「少し頭がぼんやりする」
「汗が止まらない」
「足が重くて歩きにくい」
「どこかで少し休みたい」
と感じることがあります。
そんなとき、近くにクーリングシェルターがあれば、冷房の効いた室内で体を休めることができます。
無理をして自宅まで歩き続けるよりも、涼しい場所に入り、水分をとりながら休むほうが安全です。
暑さから逃げることは、決して恥ずかしいことではありません。
「少しくらい我慢しなければ」と考える必要もありません。
暑さは、目には見えません。
しかし、大雨や台風と同じように、命に関わる危険があります。
だからこそ、「暑いと感じたら休む」「危険な日は涼しい場所へ避難する」という考え方が大切なのです。
ペット用のクーリングシェルターもあります。こちらが参考になるかもしれません。
クーリングシェルターが作られた理由
クーリングシェルターの設置が進められている背景には、全国で熱中症による救急搬送や死亡事故が起きていることがあります。
熱中症は、炎天下で運動をしている人だけがなるものではありません。
実際には、自宅の室内で熱中症になる方もいます。
特に注意したいのは、高齢の方です。
年齢を重ねると、暑さや喉の渇きを感じにくくなることがあります。
本人は、
「それほど暑くないよ」
「喉は渇いていない」
「エアコンはもったいない」
と思っていても、体の中では水分が不足し、熱がたまっている可能性があります。
また、小さな子どもも注意が必要です。
子どもは大人より地面に近い位置を歩くため、道路からの照り返しの影響を受けやすくなります。
ベビーカーに乗っている赤ちゃんも、地面からの熱を受けることがあります。
さらに、妊娠中の方、持病のある方、体調が悪い方、睡眠不足の方なども、暑さの影響を受けやすくなる場合があります。
そこで、地域の中に「誰でも涼しく休める場所」を作り、熱中症を防ごうという取り組みが進められているのです。
クーリングシェルターは誰でも利用できる?
「クーリングシェルターを利用してみたいけれど、私が入ってもいいのかな?」
そう思う方もいるでしょう。
結論からいうと、基本的には、暑さを避ける必要がある方が利用できる場所です。
高齢者だけの施設ではありません。
子どもだけの施設でもありません。
年齢や性別に関係なく、暑さから身を守るために利用できます。
ただし、施設によって利用できる曜日や時間、受け入れ人数、利用できる場所などが異なります。
そのため、利用する前に、お住まいの自治体の案内を確認しておくと安心です。
「元気な人は利用してはいけない」という場所ではない
クーリングシェルターは、すでに熱中症になった人だけが利用する場所ではありません。
むしろ、体調が悪くなる前に利用することが大切です。
たとえば、
「今日は暑さが厳しいから、買い物の途中で少し休もう」
「自宅のエアコンが故障したので、修理まで涼しい場所で過ごしたい」
「外を歩いていたら、少し疲れてきた」
「子どもの顔が赤くなってきたので休ませたい」
このような場合にも、クーリングシェルターが役立ちます。
「まだ倒れていないから大丈夫」と無理をする必要はありません。
熱中症は、症状が進むと、自分で水を飲めなくなったり、まっすぐ歩けなくなったりすることがあります。
そうなる前に休むことが大切です。
利用料金はかかるの?
自治体が指定しているクーリングシェルターは、一般的に、暑さを避けて休むための利用で料金はかかりません。
ただし、施設の中にある有料サービスや商品を利用する場合は、別途料金が必要です。
たとえば、商業施設や薬局がクーリングシェルターになっている場合でも、休憩するために必ず商品を購入しなければならないとは限りません。
ただし、施設ごとに利用方法やルールがあります。
「どこで休めばよいのか分からない」
「本当に利用してよいのか心配」
という場合は、受付や店員の方に、
「クーリングシェルターを利用したいのですが、休める場所はどこですか?」
と尋ねてみましょう。
予約は必要なの?
多くのクーリングシェルターでは、事前予約をせずに利用できます。
しかし、施設の広さや受け入れ人数には限りがあります。
混雑している場合は、利用できる人数が制限される可能性もあります。
また、施設によっては、
・利用できる曜日
・利用できる時間
・休憩できる場所
・利用できる人数
・飲食のルール
などが決められています。
「いつでも、どの場所でも自由に利用できる」とは限らないため、事前に確認しておくことが大切です。
クーリングシェルターはどこにある? ー環境省公式サイトー
クーリングシェルターは、特別に新しく建てられた施設とは限りません。
地域にある公共施設や民間施設が、クーリングシェルターとして指定されていることがあります。
代表的な場所には、次のような施設があります。
ただし、どの施設が指定されているかは自治体によって異なります。
「近所の図書館なら、どこでもクーリングシェルターになっている」
というわけではありません。
自治体から正式に指定された施設を確認しましょう。
クーリングシェルターの場所を調べるなら、最もおすすめなのは、環境省の公式サイトです。
環境省「指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)・リンク集」
全国の都道府県から、お住まいの市区町村を選んで確認できます。
各自治体のクーリングシェルター一覧へ移動できます。👉熱中症予防サイトWBGT情報サイト
現在のところ、下記がクーリングシェルターとして確認できるようです。

都道府県や市区町村を選び、自宅や外出先の近くにある施設を事前に調べておきましょう。
なお、実際の施設名、住所、利用時間、休館日などは、市区町村によって異なります。
環境省のリンク集から、お住まいの自治体の公式ホームページへ進み、最新情報を確認してください。
クーリングシェルターの場所を調べる方法
最も確実なのは、お住まいの市区町村の公式ホームページを確認する方法です。
インターネットで、
「〇〇市 クーリングシェルター」
「〇〇町 指定暑熱避難施設」
と検索すると、施設の一覧や地図が表示される場合があります。
スマートフォンを使わない方や、インターネットで調べるのが難しい方は、市役所や役場へ電話で問い合わせてもよいでしょう。
たとえば、
「自宅の近くにあるクーリングシェルターを教えてください」
「歩いて行ける場所はありますか?」
と尋ねれば、案内してもらえる場合があります。
家族に高齢の方がいる場合は、家族が代わりに調べて、紙に書いて渡しておくと安心です。
家族で「近くの涼しい場所」を確認しておこう
災害が起きたとき、避難場所を事前に確認しておくことは大切ですよね。
クーリングシェルターも同じです。
暑さが厳しくなってから探すのではなく、元気なうちに場所を確認しておきましょう。
家族で、
「おばあちゃんの家から一番近い場所は、この公民館だね」
「買い物の途中なら、この施設で休めるね」
「家のエアコンが故障したら、ここへ行こう」
と話しておくだけでも安心です。
紙の地図に印を付けたり、施設名と電話番号を書いて冷蔵庫に貼ったりする方法もおすすめです。
クーリングシェルターはいつ利用できる?開放される時期や時間
クーリングシェルターは、すべての施設が一年中、24時間利用できるわけではありません。
多くの場合、施設の開館日や営業時間に合わせて利用できます。
たとえば、市役所なら平日の日中、図書館なら開館時間、商業施設なら営業時間というように、それぞれ利用できる時間が異なります。
休館日や定休日には利用できない場合もあります。
「去年は利用できたから、今年も同じだろう」
と思わず、最新の情報を確認することが大切です。
熱中症特別警戒アラートが発表されたときに開放される
クーリングシェルターは、「熱中症特別警戒アラート」が発表されたときに、暑さから避難する場所として開放されます。
熱中症特別警戒アラートは、広い範囲で過去に例のない危険な暑さが予想され、健康への重大な被害が起こるおそれがある場合に発表されます。
少し難しく聞こえるかもしれませんが、
「いつもの暑さとは違う。命を守る行動が必要なほど危険な暑さになるかもしれない」
という重要な知らせです。
このような日は、
「少しくらいなら外出しても大丈夫」
「エアコンを使わなくても我慢できる」
と考えず、できるだけ涼しい場所で過ごしましょう。
自治体独自の「涼み処」もある
地域によっては、クーリングシェルターとは別に、
「涼み処」
「クールスポット」
「涼みどころ」
「ひと涼みスポット」
などの名前で、暑さを避ける場所を設けている場合があります。
これらは自治体独自の取り組みで、熱中症特別警戒アラートが発表されていない日でも利用できることがあります。
名称や利用条件は地域によって異なります。
クーリングシェルターだけでなく、地域の「涼める場所」も確認しておくと、夏の外出時に役立つでしょう。
クーリングシェルターを利用するときの持ち物
クーリングシェルターは、冷房の効いた場所で休むための施設です。
しかし、すべての施設で飲み物や食べ物が無料で用意されているわけではありません。
利用するときは、できる範囲で自分に必要なものを持っていきましょう。
おすすめの持ち物は、次のとおりです。
特に大切なのは、飲み物です。
「施設に行けば水をもらえるだろう」と考えず、自分で準備しておくと安心です。
水分は喉が渇く前にとろう
高齢の方は、喉の渇きを感じにくいことがあります。
「喉が渇いていないから飲まなくても大丈夫」
と思っていても、体の中では水分が不足しているかもしれません。
一度にたくさん飲むのではなく、少しずつ、こまめに飲みましょう。
ただし、医師から水分や塩分の摂取について指示を受けている方は、その指示に従ってください。
冷房が苦手な方は薄手の上着を
「暑いのは苦手だけれど、冷房も苦手」
という方もいますよね。
クーリングシェルターの室温は、施設によって異なります。
長く休んでいると、少し寒く感じることもあるかもしれません。
薄手のカーディガンやストールを一枚持っておくと、体温を調整しやすくなります。
クーリングシェルターを利用するときに気を付けたいこと
クーリングシェルターは、多くの方が利用する公共の場所です。
誰もが安心して利用できるように、施設のルールやマナーを守りましょう。
長時間の場所取りは避けよう
施設によっては、休憩できる椅子やスペースが限られています。
荷物を広げたり、必要以上に多くの席を使ったりすると、ほかの方が利用できなくなることがあります。
体が落ち着いたら、周りの状況を見ながら譲り合いましょう。
ただし、まだ体調が悪いのに、無理をして立ち上がる必要はありません。
自分の体調を優先しながら利用してください。
飲食やごみのルールを確認しよう
施設によっては、飲食できる場所が決められている場合があります。
水分補給は大切ですが、どこでも自由に飲食できるとは限りません。
ごみは持ち帰るか、施設の案内に従って処分しましょう。
体調が悪いときは職員へ伝えよう
クーリングシェルターで休んでも、
「頭痛がひどい」
「吐き気がする」
「体がだるくて動けない」
「めまいがする」
という場合は、我慢せず、施設の職員や周囲の人へ伝えてください。
一人で静かに耐える必要はありません。
症状が重い場合は、医療機関の受診や救急要請が必要になることもあります。
クーリングシェルターは熱中症の治療施設ではない
ここは、とても大切なポイントです。
クーリングシェルターは、暑さを避けて休むための場所です。
病院や救護所ではありません。
医師や看護師が常にいるとは限らず、熱中症の治療を受けられる施設でもありません。
そのため、意識がおかしい、呼びかけても反応が鈍い、自分で水を飲めないなどの症状がある場合は、クーリングシェルターで様子を見るのではなく、救急車を呼ぶことを考えてください。
このような症状があれば注意
熱中症では、次のような症状が見られることがあります。
・めまい
・立ちくらみ
・大量の汗
・筋肉のけいれん
・足がつる
・頭痛
・吐き気
・強いだるさ
・力が入らない
・ぼんやりする
・まっすぐ歩けない
・呼びかけへの反応がおかしい
症状が軽い場合は、涼しい場所へ移動し、衣服を緩め、体を冷やしながら水分をとります。
しかし、自分で水を飲めない場合や、意識がおかしい場合は危険です。
ためらわずに119番へ連絡しましょう。
【コラム】熱中症かも?日本救急医学会が「重症度を判定する無料アプリ」を公開
「めまいがするけれど、少し休めば大丈夫かな?」
「家族がぐったりしているけれど、救急車を呼ぶべき?」
暑い日にこのような症状が出ると、どう対応すればよいのか迷ってしまいますよね。
日本救急医学会は2026年7月、熱中症の症状を確認しながら重症度を判定し、その場で必要な対処方法を案内する無料のWebアプリを公開しました。
このアプリでは、画面に表示される質問に答えていくことで、熱中症の重症度を確認できます。
さらに、判定結果に応じて、
「涼しい場所へ移動して体を冷やす」
「医療機関を受診する」
「救急搬送を検討する」
など、そのときに必要な対応を分かりやすく案内してくれます。
熱中症は、「まだ大丈夫」と思っている間に症状が進むことがあります。
特に高齢の方は、暑さや喉の渇きを感じにくいことがあります。また、小さな子どもは、自分の体調をうまく言葉で伝えられない場合もあります。
そのようなとき、家族が症状を確認しながら、次に何をすればよいのかを判断する手助けになるのが、このアプリです。
スマートフォンやタブレットで利用でき、ホーム画面に追加しておけば、暑い日の外出中やクーリングシェルター、自宅などでも、すぐに確認できます。利用は無料です。
ただし、アプリは医師の診断に代わるものではありません。
呼びかけても反応がおかしい、自分で水を飲めない、意識がもうろうとしている、けいれんしているなど、明らかに様子がおかしい場合は、アプリの操作を優先せず、ためらわずに119番へ連絡してください。
暑さが本格化する前に、ご自身だけでなく、高齢のご家族や子どもを守る備えとして、スマートフォンのホーム画面に追加しておいてはいかがでしょうか。
👉日本救急医学会「熱中症判定フリーアプリ」
アプリの詳しい特徴や利用方法は、日本救急医学会の公式案内からも確認できます。
高齢者がクーリングシェルターを利用するときに家族ができること

高齢の家族がいる場合は、「暑くなったら利用してね」と伝えるだけでは十分でないことがあります。
なぜなら、本人が場所を知らなかったり、利用方法が分からなかったりする場合があるからです。
また、
「知らない場所へ一人で入るのは不安」
「無料で休むのは申し訳ない」
「自分はまだ元気だから必要ない」
と遠慮してしまう方もいます。
そこで、家族が一緒に確認しておくことが大切です。
一度、一緒に行ってみよう
近くのクーリングシェルターが分かったら、暑さが厳しくなる前に、一度一緒に行ってみましょう。
「ここが入口だよ」
「この時間なら利用できるよ」
「困ったら受付で聞けば大丈夫だよ」
と確認しておくと、一人でも利用しやすくなります。
場所を知っているだけで、不安はずいぶん減ります。
電話の近くに情報を貼っておこう
高齢の方がスマートフォンを使わない場合は、紙に書いておく方法がおすすめです。
たとえば、
【暑いときに休める場所】
〇〇市立図書館
住所:〇〇町〇丁目
利用時間:午前〇時~午後〇時
電話番号:〇〇〇-〇〇〇〇
と大きな文字で書き、電話の近くや冷蔵庫に貼っておきます。
家族の連絡先も一緒に書いておくと安心です。
「エアコン代がもったいない」と言われたら
高齢の方の中には、
「電気代が高いからエアコンは使わない」
「窓を開ければ大丈夫」
という方もいます。
しかし、危険な暑さの日は、節約より命を守ることが優先です。
家族から、
「暑い日は我慢しなくていいよ」
「エアコンを使うことも防災だよ」
「体調を崩して入院するほうが大変だからね」
と、責めずに伝えてみましょう。
子どもや赤ちゃんとクーリングシェルターを利用するときの注意点
子どもは遊びに夢中になると、自分の体調の変化に気づかないことがあります。
「喉が渇いた」
「気持ち悪い」
とうまく伝えられない小さな子どももいます。
顔が赤い、汗をたくさんかいている、元気がない、いつもより機嫌が悪いなどの変化があれば、早めに涼しい場所へ移動しましょう。
ベビーカーの中は暑くなることがある
ベビーカーは、大人の顔よりも地面に近い位置にあります。
そのため、道路からの照り返しを受けやすく、大人が感じている以上に暑くなる場合があります。
日よけを使っていても、熱がこもることがあります。
赤ちゃんの顔色や汗の量をこまめに確認しましょう。
「あと少しで家だから」と無理をせず、近くにクーリングシェルターがあれば休憩してください。
子どもにも「暑かったら休んでいい」と伝えよう
子どもには、
「暑くて頭が痛くなったら、すぐ教えてね」
「気持ち悪くなったら我慢しなくていいよ」
「疲れたら涼しい場所で休もうね」
と伝えておきましょう。
暑さを我慢することが、頑張ることではありません。
自分の体の変化に気づき、大人へ伝えることも大切な防災行動です。
自宅にエアコンがない・故障したときにも活用しよう
「クーリングシェルターは、外出中だけ利用する場所」
と思っている方もいるかもしれません。
しかし、自宅で安全に涼しく過ごせない場合にも、役立つことがあります。
たとえば、
・自宅にエアコンがない
・エアコンが故障した
・停電で冷房が使えない
・日当たりが強く、室温が高くなっている
・夜になっても部屋が暑い
という場合です。
特に、猛暑日にエアコンが故障すると、室内でも危険な暑さになることがあります。
修理を待つ間も、無理に自宅で我慢する必要はありません。
家族や知人の家、公共施設、商業施設、地域のクーリングシェルターなど、安全に涼しく過ごせる場所を利用しましょう。
ただし、クーリングシェルターは24時間利用できるとは限りません。
夜間の暑さに備えて、家族や親戚の家へ避難できるか、宿泊できる場所があるかなども考えておくと安心です。
クーリングシェルターへ行く前に気を付けたい「移動中の暑さ」
クーリングシェルターは、暑さから命を守るための場所です。
しかし、施設まで歩く間に熱中症になってしまっては危険です。
「近くにあるから大丈夫」と思わず、移動中の暑さにも注意しましょう。
暑さが厳しい時間帯を避ける
一般的に、昼前から夕方にかけては気温が高くなりやすい時間帯です。
外出する必要がある場合は、できるだけ朝や夕方など、比較的涼しい時間を選びましょう。
ただし、夕方でも気温が高い日はあります。
時間だけで判断せず、天気予報や暑さ指数も確認してください。
帽子や日傘を使う
直射日光を避けるだけでも、体への負担を減らせます。
帽子や日傘を利用し、できるだけ日陰を歩きましょう。
男性の中には、
「日傘は女性が使うもの」
と思っている方もいるかもしれません。
しかし、暑さ対策に性別は関係ありません。
命を守るための道具として、積極的に利用しましょう。
無理に歩かない
「あと少しだから」
「ここまで来たから」
と無理をすると、急に体調が悪くなることがあります。
途中で疲れたら、日陰や冷房の効いた施設で休みましょう。
家族へ迎えを頼んだり、公共交通機関やタクシーを利用したりすることも考えてください。
クーリングシェルターと避難所は何が違うの?
「シェルター」と聞くと、災害時の避難所を思い浮かべる方もいるでしょう。
しかし、クーリングシェルターと一般的な避難所は、目的が異なります。
クーリングシェルターは、危険な暑さを避けるため、一時的に涼しい場所で休む施設です。
一方、災害時の避難所は、大雨、洪水、地震、土砂災害などで、自宅にいることが危険な場合に避難生活を送る場所です。
クーリングシェルターでは、原則として宿泊を目的としていません。
食事や寝具が用意されているとも限りません。
「暑さを避けて、体を休ませる場所」と覚えておくと分かりやすいでしょう。
今日からできる「暑さへの備え」
クーリングシェルターを知ることは、大切な熱中症対策の一つです。
しかし、場所を知っているだけでは、いざというときに利用できないかもしれません。
今のうちに、次のことを確認してみましょう。
□ 自宅の近くにあるクーリングシェルターを調べる
□ 利用できる曜日と時間を確認する
□ 自宅からの安全な道順を確認する
□ 外出先の近くに涼める場所があるか調べる
□ 水筒や飲み物を準備する
□ 帽子や日傘を使いやすい場所に置く
□ 高齢の家族へクーリングシェルターを伝える
□ 家族の連絡先を紙に書いておく
□ エアコンが正常に動くか確認する
□ 熱中症の症状を家族で確認する
一つずつで構いません。
暑くなってから慌てるのではなく、元気なうちに準備しておきましょう。
まとめ|暑さを我慢せず、クーリングシェルターを上手に利用しよう
クーリングシェルターは、危険な暑さから命を守るために、冷房の効いた涼しい場所で一時的に休むことができる施設です。
市役所や公民館、図書館、商業施設、薬局など、私たちの身近な場所が指定されている場合があります。
「まだ元気だから利用しなくても大丈夫」
「少しくらい暑くても我慢できる」
「無料で休むのは申し訳ない」
そう思う方もいるかもしれません。
しかし、熱中症は、自分でも気づかないうちに進むことがあります。
特に、高齢の方や小さな子ども、持病のある方は注意が必要です。
暑さから逃げることは、恥ずかしいことではありません。
涼しい場所で休むことも、水分をこまめにとることも、エアコンを使うことも、自分や大切な家族の命を守るための防災です。
まずは、お住まいの地域にあるクーリングシェルターを調べてみませんか。
そして、
「暑くなったら、ここで休もう」
という場所を、家族で一つ決めておきましょう。
その小さな準備が、危険な暑さから自分や家族を守る大きな安心につながります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「いざというときの防災集」では、熱中症対策をはじめ、災害への備え、防災グッズの選び方、家族でできる防災対策など、毎日の暮らしに役立つ情報を分かりやすくご紹介しています。
日頃の備えが、あなたの大切な家族を守ります。
できることから、一つずつ始めてみませんか。
参考サイト
- 環境省|指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)・リンク集
全国のクーリングシェルターを都道府県・市区町村別に確認できます。自宅や外出先の近くにある施設を探す際にも役立ちます。
環境省「指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)・リンク集」 - 環境省|熱中症特別警戒アラートとは
熱中症特別警戒アラートが発表される基準や、発表時にクーリングシェルターがどのように開放されるのかを確認できます。
環境省「熱中症特別警戒アラートとは」 - 政府広報オンライン|熱中症特別警戒アラートとは?発表時の対策と熱中症予防
危険な暑さから命を守るための行動や、クーリングシェルターの役割について、一般の方向けに分かりやすく解説されています。
政府広報オンライン「熱中症特別警戒アラートとは?発表時の対策と熱中症予防」
いざというときの防災集
気になることはありませんか?
ご相談内容を確認し、できる限り丁寧に対応いたします。
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