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新聞で、「防災庁が11月にも創設される予定」との記事が掲載されていました。
防災庁は、国の防災政策をまとめ、災害への備えから復旧・復興までを担う新たな司令塔。
しかし、組織の仕組みや役割は、文章だけでは少し分かりにくい部分もあります。
そこで今回は、新聞に掲載されていた内容をもとに、防災庁の組織や役割を分かりやすく図解してみました。
これから日本の防災体制がどのように変わっていくのか、一緒に見ていきましょう。

新聞に掲載されていた内容をもとに、
✅「防災庁とはどのような組織なのか」
✅「私たちの暮らしにどのように関わるのか」
を、具体例を交えながら分かりやすくまとめました。
防災庁について知るきっかけとして、少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
参考 防災庁の組織と役割
JAPAN DISASTER MANAGEMENT AGENCY
大規模災害に備え、日本の防災政策を一つにつなぐ新たな司令塔
11月にも創設へ 災害対策で国の司令塔となる新組織。
事前防災から災害発生時の応急対応、
復旧・復興までを一貫して指揮・調整します。
- 予算、会計、人事
- 防災技術の開発支援
- 大規模災害への対応
- 訓練、人材育成
- 災害リスク評価
- 復旧、復興政策
- 被災者支援
- 防災教育、普及啓発
「防災局」
- 地域の防災対策を強化
- 被災者・自治体を支援
(仮称)
- 職員の研修
- 防災研究を推進
応急対応
自治体支援
IMPORTANT POINT
災害発生時の応急対応、復旧・復興まで。
防災庁が日本の防災政策を一貫して指揮・調整します。
はじめに
新聞を読んでいると、「防災庁、11月にも創設」という記事が目に入りました。
「防災庁?」
気象庁や消防庁なら聞いたことがありますが、防災庁と聞いても、すぐに仕事の内容を思い浮かべられる方は、それほど多くないかもしれません。
「地震が起きたら、救助へ向かう組織なの?」
「消防や自衛隊とは何が違うの?」
「新しい役所をつくると、災害への対応は本当に変わるの?」
私も新聞を読み始めたとき、まず気になったのは、その部分でした。
防災庁は、災害対策で国の司令塔となる新しい組織です。
政府は関連する法律の成立を受け、11月の創設を目指しています。
防災庁とは? ー 「日本の防災をまとめる司令塔」ー
まず、防災庁を難しく考える必要はありません。
ひと言で表すなら、
「災害に備え、国や自治体、関係機関をまとめる防災の司令塔」
です。
たとえば、大きな地震が発生した場面を想像してみてください。
- 住宅が倒壊し、救助を待っている人がいます。
- 道路には大きな亀裂が入り、車が通れません。
- 複数の地域で停電や断水が起きています。
- 避難所には多くの人が集まり、水や食料、毛布が必要になります。
- 病院では負傷者の受け入れが続き、医薬品や非常用電源の燃料が不足するかもしれません。
このとき、一つの組織だけですべてに対応することはできません。
人命救助には、消防、警察、自衛隊などが関わります。
壊れた道路や河川への対応には、国土交通省が関わります。
医療や福祉の支援には、厚生労働省や医療機関が関わります。
地震や津波、気象に関する情報は、気象庁が発表します。
避難所の開設や住民への支援は、都道府県や市区町村が中心になります。
それぞれに大切な役割があるのです。
しかし、大規模な災害では、多くの問題が同時に起こります。
そのときに必要になるのが、
「今、どの地域の被害が最も深刻なのか」
「どこへ救助隊を優先して送るのか」
「どの道路を早く復旧させるのか」
「水や食料を、どの避難所へ先に届けるのか」
「被災した自治体だけでは対応できない場合、どこから応援を送るのか」
といった、国全体を見ながら判断し、調整する役割です。
防災庁は、それぞれの省庁や自治体を横につなぎ、
日本全体の災害対応を動かす司令塔として創設される予定なのです。
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消防庁や気象庁があるのに、なぜ防災庁も必要なの?
ここまで読むと、このように思う方もいるでしょう。
「日本には、すでに消防庁や気象庁がありますよね。それなら、新しく防災庁をつくる必要があるのでしょうか?」
もっともな疑問です。
しかし、防災庁は、消防庁や気象庁の代わりになる組織ではありません。
消防庁は、消防や救急、地域の消防防災体制などを担っています。
気象庁は、地震、津波、台風、大雨などを観測し、警報や防災情報を発表しています。
自衛隊は、大規模災害が起きた際に、人命救助や物資輸送、給水支援などを行います。
それぞれが専門的な仕事をしています。
防災庁の役割は、それらの仕事をすべて引き受けることではありません。
分かりやすく学校の運動会に例えてみましょう。
運動会では、競技を進める先生、放送を担当する先生、救護を担当する先生、道具を準備する先生など、
それぞれに役割があります。
どの先生も大切ですが、全員が別々に動いていたら、
「次は、どの競技ですか?」
「救護の先生は、どこにいますか?」
「必要な道具が、まだ届いていません」
という混乱が起こるかもしれません。
そこで、全体の予定を確認し、それぞれの担当をつなぎ、状況に応じて調整する人が必要になります。
防災庁も、それに近い役割です。
もちろん、実際の災害は運動会とは比べられないほど複雑で、人の命に関わります。
だからこそ、それぞれの専門機関が持つ情報を集め、
「今、何を最優先にするべきか」を判断し、国全体の対応をまとめる組織が必要とされているのです。
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防災庁は、災害が起きてから働く組織ではありません
「防災庁」と聞くと、大地震や豪雨が発生したときに活動する組織を想像するかもしれません。
しかし、防災庁の大切な仕事は、災害が起きる前から始まります。
新聞では、平時から被害を抑える方法を考える「事前防災」を進めることが紹介されていました。
「事前防災」という言葉は少し難しく見えますが、意味はとても分かりやすいものです。
簡単にいえば、
「災害が起きてから困らないように、起きる前に問題を見つけ、準備しておくこと」
です。
たとえば、大きな地震によって、ある地域へ向かう主要道路が通れなくなる可能性があるとします。
災害が起きた後に、
「道路が通れません。支援物資をどうやって運びましょうか」
と考え始めるのでは、対応が遅れてしまいます。
そこで平常時から、
「この道路が使えない場合は、別の道路を使えるのか」
「陸路が難しい場合、船で物資を運べるのか」
「港も使えない場合は、航空機やヘリコプターを使えるのか」
「孤立する可能性がある地域には、あらかじめ何を備蓄しておくべきか」
と考えておきます。
これが事前防災です。
災害は止められないかもしれません。
しかし、起きる前に弱い部分を見つけ、対策を進めておけば、被害を小さくできる可能性があります。
防災庁は、災害発生後の対応だけではなく、「災害が起きる前に、国として何を準備するのか」を考え、
進める組織でもあるのです。
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大きな地震が起きたら、防災庁は何をするのでしょうか
では、実際に大規模な地震が発生した場合、防災庁はどのように動くのでしょうか。
午前7時、大きな地震が発生したと想像してみましょう。
複数の県で強い揺れを観測しました。
沿岸部には津波警報が発表されています。
住宅の倒壊や火災が発生し、道路や橋にも被害が出ています。
市役所には住民からの問い合わせが集中しています。
しかし、被災した自治体の職員も被災者です。
自宅が壊れた職員もいるでしょう。
家族の安否を確認できないまま、役所へ向かう職員もいるかもしれません。
道路が通れず、出勤できない職員もいます。
そのような状況で、自治体だけにすべてを任せることはできません。
防災庁は、国や自治体、関係機関から被害情報を集め、全体の状況を確認します。
そして、
といった対応を総合的に調整します。
防災庁の職員が、すべての被災地へ直接行き、救助や物資の配布を行うわけではありません。
現場で活動する消防、警察、自衛隊、自治体、医療機関などが動きやすいように、
情報をまとめ、必要な支援をつなぐことが大きな役割になります。
防災庁は「災害が落ち着いたら仕事が終わる組織」でもありません
災害のニュースでは、発生直後の救助活動が大きく報道されます。
しかし、被災した方の生活は、救助活動が終われば元に戻るわけではありません。
避難所での生活が始まります。
自宅が壊れた方は、これからどこで暮らすのかを考えなければなりません。
仕事を続けられなくなる方もいるでしょう。
学校や病院、道路、水道なども復旧させなければなりません。
災害発生から数日後には、水や食料だけではなく、
医療、介護、福祉、住まいなど、必要な支援も変わっていきます。
防災庁は、災害発生直後の応急対応から、その後の復旧・復興まで、一貫して指揮することが想定されています。
つまり、
- 災害が起きる前は「被害を減らす準備」
- 災害が起きた直後は「救助や支援の総合調整」
- その後は「被災者の生活再建や地域の復旧・復興」
まで関わることになります。
災害の前、災害の最中、災害の後。
これまで別々に見えやすかった防災の取り組みを、一つにつなぐことが期待されているのです。
防災庁は、どのような組織になるの?
新聞に掲載されていた組織のイメージでは、防災庁は首相をトップとする組織です。
その下で、防災相が業務を統括します。
防災相には、他の府省庁への勧告権が与えられます。
「勧告権」と聞くと、少し難しく感じますよね。
簡単にいえば、防災への取り組みが十分ではない府省庁に対して、
「この対策は、もっと進める必要があります」
「災害に備えて、この部分を改善してください」
と対応を求めることができる仕組みです。
勧告を受けた府省庁には、その内容を尊重する義務があります。
防災庁の本庁では、主に次の仕事を行う予定です。
防災庁本庁で行う主な仕事
これを見ると、防災庁は災害発生時だけの緊急組織ではなく、
平常時から防災政策を考え、人を育て、地域の備えを支える組織であることが分かりますよね。
防災庁の職員は352人|これまでより体制を強化
防災庁の職員定員は352人とされています。
前身となる内閣府の防災部局と比べると、約1.6倍となります。
「352人」と聞いて、多いと感じるでしょうか。それとも、少ないと感じるでしょうか。
日本全国の災害を扱う組織と考えると、
「352人だけで大丈夫なの?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、防災庁の職員だけで、全国の災害対応を行うわけではありません。
消防、警察、自衛隊、国の各省庁、都道府県、市区町村、医療機関、民間企業など、
多くの組織がそれぞれの役割を担っています。
防災庁は、それらをつなぎ、国全体の防災政策や災害対応を調整していくのです。
大切なのは、職員の人数だけではありません。
災害が起きたときに、必要な情報を早く集められるのか。
関係機関へ迅速に伝えられるのか。
必要な人や物を、本当に被災地へ動かせるのか。
防災庁が実際にどのような仕組みをつくるのかが、今後の重要なポイントになりそうです。
地方機関「防災局」は、地域の防災を支える拠点に
防災庁には、地方機関として「防災局」を設ける予定です。
政府は、2027年度以降に2カ所設置する計画としています。
防災局は、地域の防災対策を支援し、
大規模災害が発生した際には、被災地に近い場所から支援する拠点になると考えられます。
日本は、地域によって災害の特徴が異なります。
太平洋沿岸では、南海トラフ巨大地震による強い揺れや津波への備えが必要です。
都市部では、首都直下地震による火災や帰宅困難者への対応が課題になります。
山間部では、豪雨による土砂災害や集落の孤立が起こる可能性があります。
雪の多い地域では、冬の災害によって道路が使えなくなり、救助や物資輸送が難しくなる場合もあります。
東京にある本庁だけですべてを考えるのではなく、地域に近い場所で自治体と連携し、その地域の災害リスクに合った対策を進める。
防災局には、そのような役割が期待されています。
「防災大学校」では、防災の専門家を育てる
防災庁では、「防災大学校(仮称)」を設置できることも盛り込まれました。
大学校と聞くと、
「一般の大学のように、学生が通うのでしょうか?」
と思うかもしれません。
現時点で想定されているのは、各府省庁や自治体の職員などを対象とした研修や、防災研究を進める施設です。
大規模災害への対応には、経験と専門的な知識が必要です。
こうした知識を持つ人材を育て、国や自治体の防災力を高めることが期待されています。
災害が起きるたびに、初めて対応方法を考えるのではありません。
過去の災害で得た経験や教訓を学び、次の災害へ生かせる人を育てる。
防災大学校には、その役割が求められています。
私たちの暮らしはどう変わるのでしょうか
ここまで防災庁の役割を見てきましたが、多くの方が気になるのは、
「防災庁ができると、私たちには何が変わるの?」
ということではないでしょうか。
防災庁ができた翌日から、災害が起きなくなるわけではありません。
地震を止めることも、台風や豪雨をなくすこともできません。
しかし、災害が起きる前の備えが進み、国や自治体の連携が強くなれば、被害を小さくできる可能性があります。
災害が起きたときには、情報が早くまとまり、救助や支援の判断が早くなるかもしれません。
被災した自治体へ、必要な職員や専門家を早く派遣できるようになるかもしれません。
避難所で困っている人の情報を集め、必要な支援へ早くつなげられるかもしれません。
災害後の生活再建や復旧・復興も、これまでより切れ目なく進められる可能性があります。
ただし、防災庁という新しい組織をつくれば、それだけですべての問題が解決するわけではありません。
本当に大切なのは、
「必要な支援が、必要な人へ早く届くようになるのか」
ということです。
組織の名前や規模だけではなく、災害が起きたときに、現場でどのような変化が生まれるのか。
そこを、これから見ていく必要があります。
まとめ|防災庁は「災害の前から復興まで」をつなぐ新しい司令塔
今回は、新聞で報じられた「防災庁、11月にも創設」という記事をもとに、防災庁がどのような組織なのかを見てきました。
防災庁は、消防庁や気象庁、自衛隊の代わりになる組織ではありません。
それぞれの省庁や自治体、関係機関をつなぎ、日本全体の防災政策や災害対応をまとめる「司令塔」です。
これが、防災庁に期待されている大きな役割です。
新聞で「防災庁」という名前だけを見たときは、「また新しい役所ができるのかな」と感じた方もいるかもしれません。
しかし、その内容を詳しく見ていくと、
これまで別々に進められてきた防災の取り組みを一つにつなぎ、災害が起きる前から、
その後の復興まで支える組織を目指していることが分かります。
これから、防災庁がどのような体制を整え、私たちの地域や暮らしをどのように支えていくのか。
「防災庁ができた」というニュースだけで終わらせず、日本の防災が実際にどのように変わっていくのか、
今後も注目していきたいと思います。

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