【はじめに】
「なんだか最近、異常気象が多い気がする」――そんなふうに感じたことはありませんか?
猛暑日が続き、夕立ではなく“ゲリラ豪雨”が当たり前に。台風は大型化し、冬でも雨が降るように…。
これらの現象はすべて、地球温暖化がもたらす“気候変動”の影響です。
日本は、自然災害の多い国です。地震や津波だけでなく、台風・豪雨・洪水・土砂災害などが、毎年のように私たちの生活を脅かしています。ところが最近、その災害が以前よりも激しさを増していることに気づいている人は、まだまだ少ないかもしれません。
この記事では、「温暖化が日本の災害にどう関係しているのか」「若い私たちが今、どんな防災意識を持つべきなのか」を深掘りしていきます。難しい用語は避け、現実に起きている出来事をベースに、誰でも理解できるように丁寧に説明していきます。

1. 地球温暖化は“見えない災害” ― でも確実に進行中
地球温暖化とは、私たち人間が排出する二酸化炭素などの温室効果ガスによって、地球全体の気温が上昇している現象です。日本の平均気温も、100年前に比べて約1.3℃上昇しています。わずかな違いに見えるかもしれませんが、この1度の差がとてつもなく大きいのです。
温暖化がもたらす災害の“質の変化”
- 台風の勢力が強くなり、豪雨災害が激化
- 夏の熱中症リスクが急増
- 冬の降雪パターンが乱れ、雪崩や道路凍結の発生地域が変化
- 海面上昇により沿岸地域が浸水しやすくなる
地球規模で見れば、北極の氷が溶けてホッキョクグマが生きられなくなる…という話もよく耳にしますが、日本にとっても決して“他人事”ではないのです。
2. 「災害の国・日本」は、温暖化でさらに危険地帯になる
日本は、山が多く、海に囲まれた地形のため、もともと自然災害が発生しやすい国です。しかし、温暖化によってそのリスクは“質的にも量的にも”拡大しています。
【実例①】毎年のように襲う“線状降水帯”による豪雨
記憶に新しいのが2020年の熊本豪雨。人吉市を中心に線状降水帯が発生し、河川の氾濫や土砂災害が相次ぎました。これは温暖化によって大気中の水蒸気量が増え、短時間に集中的に雨が降る現象の代表例です。
【実例②】台風が大型化し、本州直撃が常態化
台風19号(2019年)は、関東・東北地方に甚大な被害を与えました。以前は「沖縄や九州で被害がある」というイメージでしたが、最近では本州の都市部にまで暴風・大雨が襲っています。
【実例③】記録的猛暑が“災害”に
2023年の夏、東京では38℃を超える日が何日も続きました。熱中症による搬送件数が全国で10万人を超え、“気温”そのものが命を脅かす“災害”として扱われるようになっています。
3. 若者にこそ必要な「災害リテラシー」と「未来意識」
― 「なんとかなる」では命は守れない時代へ
「まさか、こんなことが自分の身に起こるなんて…」
災害のニュースで、そう語る人を見たことがありますか?
でも、本当の「まさか」は今、あなたのスマホの向こうではなく、「あなたの足元」で起こるかもしれません。
地球温暖化、急激な気候変動、南海トラフ地震のリスク、火山活動の活発化……。
21世紀の今、日本に住む私たちは、これまでよりも遥かに「不安定な世界」に生きています。
そしてその最前線にいるのが、**“未来を生きる若者たち”**です。
「防災?…うーん、関心はあるけど、正直どこか他人事かも」
「備えるって言っても、何すればいいのか分からない」
「災害って、大人や国が何とかしてくれるものでしょ?」
そんな風に感じていたら、ぜひこの章を最後まで読んでみてください。
Part1:そもそも「災害リテラシー」ってなに?
災害リテラシー=“生き抜くための力”
「リテラシー」とは、もともと「読み書き能力」という意味。
でも最近は、「正しく情報を読み解き、理解し、実行に移す力」という意味で使われています。
災害リテラシーとは?
→「災害から自分と周りの命を守るために必要な知識・判断・行動の総合力」です。
つまり、防災マニュアルを読むことだけでは足りません。
それを「自分ゴト化」して、「自分ならどうするか」を考えておくことがカギなのです。
Part2:災害リテラシーを構成する5つの力
🔍 1. 災害を知る力
- あなたの住んでいる地域で、どんな災害が起きる可能性がある?
→地震、津波、洪水、土砂崩れ、台風、火山噴火、竜巻、豪雪…。 - どこが危険?避難場所は?
→市区町村のハザードマップを見たことはありますか?
「〇〇区 ハザードマップ」と検索すればすぐ見つかります。 - チェックポイント(例)
- 自宅の裏は急斜面?→土砂災害の危険あり
- 川の近く?→洪水リスク
- 海が近い?→津波リスク
🧭 →オススメアクション:Googleマップと連携して自分の通学・通勤ルートに危険箇所をマーク!
💬 2. 情報を見極める力
災害時、SNSは“命綱”になる一方で、“毒”にもなり得る。
- SNSに流れてくる「○○川決壊」…それ、本当?
- デマ情報に振り回されると、逆に危険エリアに逃げるリスクも。
- AI生成画像・誤情報の見抜き方
- 公的機関(NHK、防災アプリ、自治体LINE)を一次情報源に。
信頼できる情報源TOP5
Yahoo!防災速報
NHKニュース防災アプリ
Google パーソンファインダー
災害用伝言版
災害用伝言ダイヤル(171)
📱 →オススメ:SNS災害テンプレートをスマホのメモに保存しておく
🎒 3. 事前に備える力
「備える」って、堅苦しく感じるかもしれません。でも実は…
**備え=“未来の自分へのラブレター”**なんです。
- 最も必要な7つのアイテム(防災ポーチ版)
- モバイルバッテリー(2個)
- 現金(小銭も!)
- 軽食(ナッツ・羊羹など)
- 生理用品・薬
- マスク・アルコール除菌
- メガネ・コンタクト
- LEDライト・ホイッスル
- 避難用の靴を用意しよう!
→サンダルやヒールはNG。走れる、踏んでもケガしにくい靴を玄関に置こう。
👜 →オススメ:防災ポーチを“日常バッグ”のポケットに常備しよう!
🚨 4. 状況を判断する力
避難を「他人の様子を見てから決める」は、一番危ない。
- 避難情報のレベルを理解していますか?
- レベル3=高齢者等避難
- レベル4=全員避難
- レベル5=緊急安全確保(もう手遅れかもしれない)
- 一人暮らしの場合、どう動く?
- 安否確認はどうする?
- 家族とはどこで集合する?
- 学校・バイト先から避難する場合のルートは?
🧠 →オススメ:避難シミュレーションを友達と“もしも会議”でやってみよう
🗣️ 5. 周囲に伝え、行動を促す力
「自分が助かればいい」ではなく、「誰かを守れる人になる」こと。
- 防災の話を、友達・恋人・家族としたことがありますか?
- あなたが話すことで、命が救われるかもしれない。
- 「自分ひとり」では助からない。「助け合い」こそが生存率を高める。
🎙️ →オススメ:SNSで“わたしの防災ポーチ”をシェアしてみよう
Part3:若者は「被災弱者」になりうるって知ってた?
若者の特徴 | 災害時のリスク |
---|---|
健康・体力がある | 防災に無関心になりがち |
SNS世代 | 情報の真偽を見極めづらい |
一人暮らしが多い | 孤立しやすく、支援が届きにくい |
家族と別居 | 安否確認や避難先の確認が困難 |
つまり、あなたが「若いから大丈夫」と思っていることが、実は大きな盲点かもしれません。
Part4:ケーススタディで“自分ゴト化”してみよう
🧩 ケース1:夜10時、突然の地震!
- 友人とリモートでゲーム中、緊急地震速報
- 停電&Wi-Fiダウン
- スマホ充電30%、バッテリーなし、真っ暗闇…
- 避難所の場所、わからない…!
→あなたなら、どう動く?
→どこに逃げる?誰に連絡する?荷物は?
🧩 ケース2:SNSに流れる「○○川決壊」
- X(旧Twitter)で「決壊」の投稿が拡散中
- 投稿写真はリアル…だけど出どころ不明
- 公的発表はまだなし
→あなたなら、信じる?逃げる?様子を見る?
→“早すぎる避難”と“遅すぎる避難”、命を守るのはどっち?

Part5:若者にこそやってほしい防災アクション10選
- 「Yahoo!防災速報」アプリをインストール
- 自治体LINEを登録して通知をON
- 自宅・学校・バイト先のハザードマップを印刷
- モバイルバッテリー2台+充電ケーブル常備
- 避難用の“靴”を玄関にセット
- 日常バッグに防災ポーチを組み込む
- SNSのテンプレート(「無事です」「どこにいます」など)をスマホに保存
- Googleマップのオフライン地図をダウンロード
- SNSで「#わたしの防災」を投稿
- 月1回、非常食の賞味期限をチェック
あなたの“防災意識”が、誰かの命を救う
「防災」は、ニュースや行政がやるものじゃありません。
“自分の命を守る行動”は、誰も代わりにしてくれない。
でも、裏を返せば――
**「あなたの小さな一歩が、未来の命を守る盾になる」**ということです。
若さは、無敵ではない。だけど、
若さは「変える力」「広げる力」「繋げる力」を持っています。
あなたの手に、その力があります。。
【おわりに】
私たちは今、気候変動の“過渡期”に生きています。すでに起きている変化を直視し、将来にわたって持続可能な社会を築くためには、ひとりひとりが「自分のこと」として捉えることが大切です。
災害は“起きてから”では遅いからこそ、“備える”ことが命を守る唯一の手段です。
そして、その備えは決して難しいことではなく、「知る」「考える」「行動する」ことから始まります。
このブログを通じて、少しでも多くの人が、「自分の命を守る力」を持ち、未来の地球について考えるきっかけになれば幸いです。
未来を守るのは、今のあなたの「気づき」と「行動」です。。。

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