梅雨時期の雨対策

た行

梅雨の時期は湿度が高くなり、外にいても室内にいてもジメジメした空気に不快に思うことが多くなります。

気分の問題だけでなく、湿気が原因でカビやダニが発生しやすくなるなど、衛生面でも注意が必要です。

梅雨の時期に湿気を感じやすくなる原因や、今すぐできる効果的な湿気対策などを紹介します。

梅雨の時期をできるだけ快適に過ごすためにも、梅雨の湿気対策をしっかり行いましょう。

空気の温度が高いと湿度も高く感じる

空気の温度によって、空気の中に含むことのできる水分の量は変わります。

低い温度であれば水分量が少なく、温度が高くなるにしたがって同じ量の空気でも、たくさんの水分を含むことができるようになります。

そのため、気温10度で「湿度50%」の場合と、気温25度で「湿度50%」の場合とでは、同じ50%の湿度でも気温25度の方が空気中にたくさんの水分を含んでいます。

空気の温度が高くなる時期は、空気そのものに含まれる水分量が多くなるので、湿度が高いと感じます。

湿気が多くなる梅雨にはカビが発生しやすくなる!

湿度が高い日が続くと、心配なのはカビの発生です。お風呂やキッチンなどの水回り、窓や壁・床に結露が発生してカビの原因になってしまうこともあります。

気温が高く湿度も上がる梅雨の時期は、カビにとっては絶好の繁殖条件が揃っています。

カビはアトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー疾患の原因にもなり、中にはカビ毒をつくる種類のカビもあるんです。

またカビはダニのエサになるので、梅雨の時期に湿気対策を行いカビを防止することは、衛生的に生活をするために大切です!

基本は窓を開けて換気◎雨の日だって換気しよう

室内はまめに換気することで、湿度を下げられます。換気をするときは、窓やドアを2カ所以上開けて空気の通り道を作ってあげることが大切です。

同時に押入れやシンク下などの普段空気が流れにくい場所も、扉を開けて換気するとよいですよ。

住宅の構造によっても空気がこもりやすい場合もあります。木造に比べてコンクリート造の住宅は気密性が高く、空気が流れにくくなるので、よりまめに換気することをおススメします。

また雨の日は、外よりも室内の方が湿度が高くなっていることがあります。外の湿気が室内に入ってこないようにと、換気をしないのは逆効果です。雨の日でも換気するようにしましょう。

扇風機やサーキュレーターを使えば換気の効果がアップ!

換気は2カ所以上を開けて空気の通り道を作るとよいといいましたが、押入れやクローゼットなどの場所で扉が1カ所しかない場合は、扇風機やサーキュレーターを使うのがおススメです。

扉を開けたまま、押入れやクローゼットの中に向けて空気を送れば、中の空気が流れて効果的に換気できます。

除湿器やエアコンの除湿運転(ドライ)機能を使って除湿する

エアコンの除湿(ドライ)機能を使っても、室内の湿度を下げることができます。でも湿度が気になってエアコンの除湿(ドライ)機能を使ったら、寒くなってしまったという経験はありませんか?

除湿には弱冷房除湿と再熱除湿の2種類があり、違いは以下の通りです。

エアコンの除湿方法弱冷房除湿室内の温度も、湿度も下げる。再熱除湿よりも消費電力が低く、電気代が安い。再熱除湿室内の温度は下げずに、湿度だけを下げる。弱冷房除湿よりも消費電力が高く、電気代が高い。

一般的な除湿(ドライ)機能は弱冷房除湿の場合が多く、製品によって再熱除湿機能が付いたエアコンもあります。

梅雨の時期は室内の温度によって、エアコンの弱冷房除湿と再熱除湿を使い分けるとよいでしょう。

梅雨時期に感じる不調の原因

梅雨時期に感じる不調の原因

梅雨時期に心身への不調を感じやすい原因は複数あります。適切に対処するためにも、自分の不調は何が原因なのかチェックしておきましょう。

■1. 気温の寒暖差による不調
梅雨にあたる6月~7月は全国的に気温が上昇する時期ですが、雨が降る日は一転して肌寒さを感じることもあります。とくに昼夜の寒暖差が大きい日は、体温調節が追いつかず、体に不調を起こしやすい傾向にあります。

■2. 気圧が低い
気圧の低い状態が続きやすい梅雨時期は、自律神経のバランスが乱れがちです。[注2]自律神経は交感神経と副交感神経という2つの神経によって構成されていますが、気圧の低い日は安静時に優位になる副交感神経が活発になり、体が脳がリラックスモードに移行してしまいます。その結果、時間帯に限らずだるさや倦怠感、眠気などを感じやすくなります。

■3. 湿度が高い
梅雨時期は雨が降りやすいため、常に湿度が高く、じめじめした状態が続きます。湿度が高いと、水分代謝や消化吸収がうまく行かず、食欲が減退したり、下痢などの症状が出たりします。[注3]また、空気中の湿度が高いと、発汗機能が乱れて余分な水分を体内に溜め込みやすくなります。余分な水分が体内に蓄積されると、むくみやだるさのほか、気温によっては熱中症を発症することもあります。

■4. 日照不足
梅雨時はどんよりと曇っている日が多く、日差しがなかなか届きません。人は日光を浴びることによってビタミンDを生成しているため、日照不足に陥ると、ビタミンDの欠乏からカルシウム吸収率の低下を招く原因となります。[注4]また、日光にあたると人は「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌が活発になります。くもりや雨の日が続くと、セロトニン不足から気分の落ち込みやイライラといった精神面の不調が目立つようになります。

梅雨時期に感じる不調の対処法

梅雨時期に感じる不調の対処法

では、梅雨時期に心身への不調を感じたらどのように対処すればよいのでしょうか。今すぐ実践できる梅雨時期の不調の対処法を3つご紹介します。

■1. 規則正しい生活を送る
乱れた自律神経を整えるには、規則正しい生活を送り、体のリズムを正常に戻す必要があります。起床時は雨やくもりの日でもカーテンを開けて外の光を浴び、体内時計をリセットしましょう。また、だるさや倦怠感を感じるときは、ウォーキングやストレッチ、ジョギングなどの軽い運動を行うと、血の巡りが良くなって不調の原因を解消できます。

■2. 体のむくみにはカリウムの摂取がおすすめ
湿度が高くて体がむくんでいるときは、体内の余分な水分の排出をサポートするカリウムを意識的に摂取しましょう。カリウムはきゅうりや大根、アボカド、バナナなどの野菜や果実類に含まれています。これらは生のままでも摂取できますが、大量に食べると胃腸に負担がかかるので、温野菜やスープにするなど、加熱調理して食べるのがおすすめです。なお、持病などでカリウムを制限しなければならない方は、事前に医師へ相談しましょう。

■3. 冷たいものの摂取を避け温かいものを食べる
梅雨時期は蒸し暑さを感じやすいので、つい冷たい食べ物・飲み物をとりたくなりますが、冷たいものを暴飲・暴食すると胃腸が冷えて体調不良が悪化する原因となります。冷たいジュースの代わりに温かいお茶やスープを飲んだり、体を温める作用のあるショウガを料理に使ったりして、体を芯から温める工夫をしましょう。

梅雨時の不調は生活習慣の見直しで改善できる

梅雨時期は気圧や寒暖差、湿度などの影響により、心身に不調を来しやすくなります。放っておくと仕事や日常生活に支障を来す可能性がありますので、梅雨時期になったら生活習慣を見直し、規則正しい生活と食事を心がけることが大切です。

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