はじめに
通学路、放課後の習い事、公園あそび——多くの時間を子どもは「親の目から離れて」過ごします。大地震や豪雨がその“スキマ時間”に起きるかもしれません。
だからこそ「小さく・軽く・自分で使える」 “0次の備え(毎日持ち歩く備え)”を子ども本人に持たせることが重要です。
政府や自治体、赤十字などの資料でも、家族連絡方法の決め方やパーソナルカード(連絡先や体質・持病等)の携行が推奨されています。
この記事では、親子で今日から準備できる“子ども用”厳選TOP5を、使い方とセットの練習ポイントまで丁寧に解説します。
家族のルールづくり(集合場所・伝言先・アプリ)も、グッズと同時に整えましょう。
第1位:緊急連絡カード(パーソナルカード)+家族連絡のルール

なぜ最優先?
親と離れて被災したとき、「誰に、どう連絡するか」が即答できることは、ライトや食料より先に行動を決める命綱です。
カードには、①子どもの名前・写真 ②保護者2名以上の電話 ③祖父母等の県外親戚(災害時は県外がつながりやすい)④集合場所・避難所 ⑤持病・アレルギー ⑥通学路の要注意点(橋・河川・崖)を記入します。
名札丸出しは防犯上NGなので、ランドセルやポーチの奥に入れましょう。
テンプレは以下から無料DLできます。
第2位:ヘッドライト(両手が空く明かり)+反射材

懐中電灯よりヘッドライトが子ども向きです。
暗い階段や帰宅路でも両手が自由になり、転倒リスクを減らします。
選び方は①軽さ(~70g前後)②単4電池式 or 充電式(家庭の運用に合わせる)③防滴(IPX4目安)④誤作動しにくいスイッチ⑤発光バンドや反射材で視認性UPします。
幼児~低学年は最大光量より操作の簡単さを優先します。
第3位:PSE適合の小型モバイルバッテリー+短いケーブル

安否確認・地図・防災アプリ、そして家族からの連絡受信。スマホが生存戦略の基盤です。
子どもに持たせるなら、軽量(~100g台)・容量5,000mAh前後・PSE表示が目安。
Type-C直挿しや短ケーブル一体型は迷いが少なく、ランドセルのポケットでもかさばりません。
第4位:ホイッスル(笛)/防犯ブザー(停電・倒壊時の呼び出し)

がれき下で声は枯れますが、ホイッスルは遠くまで届き、電池が不要です。
3回吹く→休む→3回吹くのSOSパターンを練習しておくと救助に気づかれやすくなります。
校内では防犯ブザーを配布する地域もありますが、停電や騒音下でも鳴らせる単純なホイッスルは災害時に強い味方。
首掛けは可動部に引っかかる危険があるため、外れやすい安全ストラップかバッグの内側に装着を。
第5位:軽量エマージェンシーブランケット+ポケット救急

体温低下は体力の小さい子ほど深刻になります。
雨で濡れた/停電で寒い体育館など、アルミブランケットは手のひらサイズで超軽量、体熱の保持と目隠し・風よけにもなります。
ガサガサ音の小さい静音タイプだと避難所で使いやすい。
あわせて絆創膏・消毒綿などのミニ救急(100均でもOK)と不織布マスク・ポケットティッシュ・ウェットティッシュをジッパー袋にまとめて“子ども救急”を作り、ランドセルにINしましょう。
番外編(状況に応じて):携帯トイレ

長雨・渋滞・帰宅困難時、トイレ問題は切実。凝固材パック型を1~2回分だけ忍ばせておくと安心です(使い方は自宅で親が練習して見せる)。
- 例: 携帯トイレ 3枚セット / 折りたたみ便座系の例
これで完成!“子ども用ミニ防災ポーチ”の作り方(まとめ)
中身:①連絡カード(写真付)②ヘッドライト③小型モバイルバッテリー+短ケーブル④ホイッスル(安全ストラップ)⑤エマブランケット+絆創膏・消毒綿⑥マスク・ティッシュ・ウェット⑦小銭(公衆電話用)
ポーチ選び:軽い/中が見えるメッシュ/ファスナー2つ。学校の持ち物ルールに沿って、ランドセルや通学バッグの内ポケットへ。0次の備えの考え方は、親子向け解説や自治体の“携帯用防災”でも紹介されています。hugmug.jp
親子でやる“月イチ見直し・15分ルーティン”
- カード更新(身長・連絡先・薬)
- ライト点灯・電池交換/充電
- アプリ起動テスト(東京都防災アプリ等の安否・グループ連絡)
- 連絡ロールプレイ(今日は県外連絡先だけ、など)政府・自治体資料にも、事前の家族合意と安否連絡の決め事の重要性が示されています。防災ポータル
おわりに
「親はいいから、子どもだけでも助かって」— そう願うのが親です。
この願いを実現させるのが、子ども自身が扱える最小装備と家族の連絡設計 なのです。
災害は、子供だろうが大人だろうが、誰にでも襲ってきます。
そんなときに、親が子供を守るためにできることが、日頃の防災装備が大切なのです。
高価な道具より、軽さ・簡単さ・習慣化が命を守ります。
今日このあと、
ここまで一気にやれば、あなたの家庭の耐災害力はぐっと上がります。
最後にもう一度。
準備そのものが子どもへの最大の愛情表現です。
どうか今夜、家族会議を。
参考リンク(公式・基礎知識)
- 内閣府 防災 広報:家族の安否確認方法・連絡先の決め方(特集「家族で防災」)
https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h23/66/special_01.html 防災ポータル - 日本赤十字社:幼児安全・子どもの事故予防(講習案内・学習素材)
https://www.jrc.or.jp/study/kind/child/ / https://www.jrc.or.jp/study/safety/house/ - 日本赤十字社
- 東京備蓄ナビ:家庭に合わせた備蓄量を自動算出
https://www.bichiku.metro.tokyo.lg.jp/tool/ bichiku.metro.tokyo.lg.jp
≪注意してほしいこと≫
本記事の製品リンクは一例です。学校・地域のルールや年齢に合わせて選んでください。
各リンク先の仕様・法適合(PSE表記等)は最新の情報を必ずご確認ください。
コメント