はじめに
2024年能登半島地震以降、日本中で「防災グッズをちゃんとそろえよう」という意識が一気に高まり、2025年は“防災グッズ戦国時代”と言っていいほど、さまざまな最先端アイテムが売れました。
実売ランキングを見ると、従来の懐中電灯・乾パンだけでなく、「ポータブル電源」「高機能トイレ」「多機能ラジオ」「プレミアム防災セット」「スマホ連動アプリ&ガジェット」など、“テクノロジー×防災”の流れがハッキリと見えてきます。参考:Jackery Japan
この記事では、防災士の視点から、2025年に特に売れた・注目された“最先端防災グッズ”をランキング形式でご紹介します。
単なる「モノ自慢」ではなく、「なぜ売れたのか」「どんな家庭に合うのか」「どう使えば命を守れるのか」を、具体的に、そして実際に買いたくなるように解説していきます。

2025年・最先端防災グッズランキング(ジャンル別)
| 順位 | ジャンル | 代表的な人気商品例 |
|---|---|---|
| 第1位 | 大容量ポータブル電源&ソーラーパネル | Jackery 1000 New など |
| 第2位 | 多機能防災ラジオ&ランタン | 大容量バッテリー付き多機能ラジオ |
| 第3位 | 携帯トイレ・簡易トイレ | 防災グッズ大賞受賞「スツーレ」など |
| 第4位 | プレミアム防災セット | SHELTER・ラピタなどのリュック型防災セット |
| 第5位 | スマホ連動デジタル防災グッズ | 防災アプリ・CO2センサー・防犯ブザー |
ここから、各ジャンルを「なぜ必要か」「どう選ぶか」「どこで買えるか」まで、1つずつ掘り下げていきます。
第1位:大容量ポータブル電源&ソーラーパネル

停電が長期化すると、現代人にとって「電気」は“命綱”です。
スマホの充電、照明、情報収集、医療機器の稼働など、電気なしでは成り立たない生活がたくさんあります。
2025年、防災グッズの中で特に伸びたのが“ポータブル電源”。
中でも1000Whクラスの大容量モデルが、防災用途とアウトドア用途の両方で爆発的に売れました。
なぜここまで売れているのか?
Jackeryの「ポータブル電源 1000 New」は、発売直後にAmazonの売れ筋ランキング1位を獲得し、その後も同社で最も人気のモデルとして売れ続けています。
- ▶ 公式: Jackery ポータブル電源 1000 New 商品ページ(サイト内検索で「1000 New」を検索)
価格比較サイトでも、1000Wh前後で7万円以下のモデル(ANKER「Solix C1000」など)が人気レンジになっており、「価格と容量のバランス」が選定のポイントになっています。参考:かかく.com
防災士目線の選び方
- 最低でも500Wh以上、できれば1000Whクラス
→ 家族3~4人で1~2日の停電を想定すると安心。 - 出力端子:ACコンセント+USB-A+USB-C(PD対応)
- 正弦波出力かどうか(医療機器・精密機器には必須)
- ソーラーパネルとの相性・対応有無
第2位:多機能防災ラジオ&ランタン

次に売れたのが「多機能防災ラジオ」。
昔ながらのトランジスタラジオとは違い、2025年の主流は 「ラジオ+ライト+モバイルバッテリー+手回し+ソーラー」 をひとつにまとめた“全部入り”タイプです。
最新の多機能ラジオはここがすごい
比較サイトや通販サイトでは、「多機能防災ラジオ 手回し ソーラー 5000mAh~10000mAh」タイプが上位を独占しており、「ラジオ+バッテリーの両方を1台で済ませたい」というニーズが数字にも表れています。参考:Yahoo!ショッピング
第3位:最先端の携帯トイレ・簡易トイレ

地震や水害時に必ず問題になるのが「トイレ」。マンションの高層階や断水時、避難所のトイレ行列など、どこであっても“トイレ問題”は避けて通れません。
2025年は、防臭・抗菌機能が進化した携帯トイレ・簡易トイレが大きく売上を伸ばしました。
参考:楽天市場
売れ筋の傾向
- 手のひらサイズの 「携帯トイレセット」 が、ハンズの防災用品売上ランキング1位に。参考:ハンズ
- 防災グッズ大賞2024受賞「スツーレ」など、イス型で座って使えるタイプも人気。耐荷重100~180kgと丈夫で、凝固剤付きで匂いを抑えられる。参考:楽天市場
- ▶ 参考: 防災グッズ大賞2024受賞スツーレ(楽天市場商品ページ)
第4位:プレミアム防災セット(リュック型オールインワン)

「何をそろえればいいか分からない…」という人に選ばれているのが、防災士監修の“全部入り防災セット”。
特に2025年は、デザイン性と機能性を両立した プレミアムタイプの防災セット が売れました。
具体的な人気例
防災専門店の実売ランキングでは、「SHELTER プレミアム2人用」「ラピタ プレミアム1人用」などが上位を独占。
などが“防災士目線”でバランスよく詰め込まれており、
「これさえ持てばとりあえず逃げられる」セットとして支持されています。
参考:防災グッズメーカーLA・PITA直営アットレスキュー本店
防災士目線のチェックポイント
第5位:スマホ連動デジタル防災グッズ(アプリ・センサー・防犯ブザー)

最後にご紹介するのが、「アプリやIoT機器を使うデジタル防災」。
これこそ2025年ならではの“最先端防災グッズ”と言えます。
1. 無料防災アプリ
→ これらはすべて スマホ1台で“命綱”になる情報インフラ。必ず家族のスマホにも入れておきたいアプリです。
2. CO2センサー・空気質センサー
避難所や「在宅避難」のときに問題になるのが“密”と換気。CO2センサーは、室内の二酸化炭素濃度や温湿度を見える化し、「そろそろ窓を開けよう」という判断材料になります。
参考:ラトックシステムズ
→ コロナ禍以来、学校やオフィスで普及しましたが、家庭でも「防災+健康管理」の観点で導入が進んでいます。
3. スマホ連動防犯・防災ブザー
災害時だけでなく、日常の防犯にも役立つのが「スマホと連携する防犯ブザー」。
- ELECOMの多機能防犯ブザーは、ピンを引くと 大音量のアラーム+赤色LED点滅 に加え、Bluetoothで連携したiPhoneの「緊急SOS」機能が自動起動し、110・119などへの通報画面を立ち上げてくれます。エレコム
- ▶ 参考: エレコム「スマホ連携防犯ブザー」製品ページ
子どもの通学・一人暮らしの女性・高齢者の徘徊防止などにも有効で、「日常の安全」と「災害時のSOS」を一体化できるのが最大の魅力です。
おわりに:2026年以降に流行りそうな“次の一手”とは?
2025年に売れた最先端防災グッズを俯瞰すると、共通点がはっきり見えてきます。
今年見ていて、強く感じるのは、
「押し入れにしまい込む防災グッズ」から
「日常に溶け込むライフスタイル防災」へのシフト
です。
来年以降、流行りそうなもの(予測)
- AI×防災アプリ
- 家族の位置情報・行動履歴・天気予報・ハザードマップを組み合わせ、
「そろそろ避難を」「今日は早めに帰宅を」と一歩早い行動を提案してくれるアプリ。
- 家族の位置情報・行動履歴・天気予報・ハザードマップを組み合わせ、
- 家庭用“ミニ蓄電池+ソーラー”セットの定額サービス
- 今は高額なポータブル電源も、サブスクやリースで「月額数千円」で備える時代が来るかもしれません。
- 高齢者・障がい者向けの“見守り防災IoT”
- 転倒検知・心拍・室温などをモニタリングし、異常時に家族へ自動通知するシステム。
最後にもう一度お伝えしたいのは、
「モノを買うことが目的ではなく、“命と暮らしを守る仕組み”をつくることが目的 だということです。
この記事で紹介したランキングを参考に、
- まずは 「電気」「トイレ」「情報」 を優先してそろえる
- 家族構成・住まい・地域特性に合わせて プレミアム防災セット+個別グッズ を組み合わせる
- スマホに 防災アプリを必ずインストール しておく
という3ステップを意識していただければ、2026年以降にどんな災害が来ても、「あのとき備えておいてよかった」ときっと思えるはずです。
あなたとご家族の“いのちを守る買い物”の参考になれば幸いです。
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