⚠️“災害デマ”にだまされるな!⚠️SNS時代の命を守る正しい情報の選び方― 地震・津波・火災…危機の瞬間に必要な“本物だけを見抜く力”とは?―

注意喚起
注意喚起

  1. はじめに
    1. ■ 災害時のデマの特徴
    2. ■ なぜ人はデマを信じてしまうのか
    3. どうすれば“本物の情報だけ”を手に入れられるのか
    4. ■ SNS時代に必要な「命を守る情報リテラシー」
  2. 第1章:災害時のデマはなぜ広がるのだろう
  3. ■1-1 デマの典型的なパターン
    1. ●① 未確認情報を「確定」と断言する
    2. ●② 過去映像・海外映像を“今の災害”の映像として投稿
    3. ●③ ダム決壊・有毒ガス・動物園から動物が逃げた、などのパニック系デマ
    4. ●④ 「〇日に大地震が来る」という“予知”系デマ
    5. ●⑤ 情報源を曖昧にしたまま「拡散希望」
  4. ■1-2 人間がデマを信じてしまう“心理的な理由”
  5. 📘 コラム①:SNSデマの“加害者”になってしまう人の特徴
  6. 第2章:デマを見抜く“7つのチェックポイント”
  7. 2-0 まず「7つのチェックポイント」をイメージしよう
  8. 2-1 【チェック1】情報源は“公式”か?──まずは「誰が言っているか」
    1. ●NGな例
    2. ●OKな例
  9. 2-2 【チェック2】投稿者に“専門性”はあるか?──肩書きだけでなく“中身”も見る
    1. ●こんなアカウントには注意
  10. 2-3 【チェック3】日付・場所・状況が具体的か?──“ふわっとした情報”は要注意
    1. ●チェックするポイント
    2. ●NG例とOK例
  11. 2-4 【チェック4】過去映像・他国映像ではないか?──画像・動画は「逆検索」が武器
    1. ●かんたんにできる「画像・動画の逆検索」
    2. ●「映像だから本物」は危険
  12. 2-5 【チェック5】「拡散希望」はまず疑う──“善意のチェーンメッセージ”に注意
    1. ●なぜ「拡散希望」は危険なのか
    2. ●「拡散する前」にやるべき2ステップ
  13. 2-6 【チェック6】極端に恐怖を煽っていないか?──感情を揺さぶる投稿は一度“深呼吸”
    1. ●感情が先か、事実が先か?
  14. 2-7 【チェック7】他の信頼できる情報と“整合性”があるか?──「公式×複数」でクロスチェック
    1. ●こんなときは要注意
    2. ●特に要注意:「〇日に大地震が来る」と断言する投稿
    3. ●“クロスチェック”のクセをつける
  15. 2-8 7つのチェックを“家族の合言葉”にしよう
  16. 第3章:では、どう行動すれば“本物の情報だけ”を得られるのか
  17. ■3-1 “公式アプリ”を最低3つ入れておく
  18. ■3-2 災害時は“最初にSNSを見る”という習慣を変える
  19. ■3-3 家族で“情報ルール”を決めておく
  20. ■3-4 “災害時のフェイクチェック法”を家族全員で共有する
  21. ■3-5 誤情報を見たら「信頼できるソース」を貼って修正する
  22. 📘 コラム③:AIが作った“フェイク画像・動画”の見抜き方
    1. 見抜くポイントは以下:
  23. おわりに

はじめに

近年、災害が発生するたびに必ずと言っていいほど問題になるのが
――SNSで一瞬のうちに広がる“デマ”と“偽情報”―― です。

「○○ダムが決壊したらしい」
「コンビニから食料が完全に消えた」
「地震の前兆で〇日に巨大地震が来る」
「この映像は今回の津波です(実は他国の映像)」

こうした“嘘”が、ものすごい速度で拡散してしまいます。

その結果、本来は冷静に行動すべき場面で
● 不必要な避難を引き起こす
● デマ情報によって恐怖を煽られる
● 家族や大切な人に誤った情報を伝えてしまう
● 本当に必要な人へ、正確な情報が届かなくなる

といった重大な混乱が生まれ、時には命に関わる判断ミスを招きます。

しかし、逆に言えば、
「たった数個のポイント」を理解するだけで、デマはほぼ見抜くことができます。

本記事では、政府サイト・防災専門家・SNS分析・心理学的観点など、あらゆる信頼情報から徹底的に研究し、


■ 災害時のデマの特徴

■ なぜ人はデマを信じてしまうのか

どうすれば“本物の情報だけ”を手に入れられるのか

■ SNS時代に必要な「命を守る情報リテラシー」


これらを総合的にまとめた“完全ガイド”としてお届けします。

最後まで読んでいただければ、あなたも、家族も、大切な人も、
恐怖に振り回されない、強い「情報防災力」を手に入れられるはずです。


第1章:災害時のデマはなぜ広がるのだろう

災害が起きた瞬間、人の心理は平常時とはまったく異なる状態になります。
私たちは不安で心が揺れ、情報を求め、誰かの言葉にすがりたくなります。
その結果、普段ならすぐに疑うような内容でも、
“非常時”の脳は、判断を早めようとして誤情報を信じやすくなるのです。

たとえば地震発生直後にSNSを開くと、
恐怖に駆られた人々が一斉に投稿を始め、
● 誤った憶測
● 過去映像の再投稿
● 未確認情報の“拡散希望”
● 不安を煽る言葉
が大量に流れてきます。

これらは悪意があるとは限りません。
「善意のデマ」という言葉があるように、
信じ込んだ人が『他の人を救おう』として広めてしまうケースの方が圧倒的に多いのです。

では、これらのデマにはどんな傾向があるのか?
どういう構造で広がっていくのか?
本章では、その仕組みを徹底解説していきます。


■1-1 デマの典型的なパターン

災害時に広がるデマには、いくつか“型”があります。

●① 未確認情報を「確定」と断言する

例:「政府が発表したらしい」「専門家が言っていた」
→ 実際は誰もそんな発表をしていない。

●② 過去映像・海外映像を“今の災害”の映像として投稿

SNSでは毎回これが大量に出回る。

●③ ダム決壊・有毒ガス・動物園から動物が逃げた、などのパニック系デマ

→ 特にX(旧Twitter)で多発。

●④ 「〇日に大地震が来る」という“予知”系デマ

→ 科学的根拠はゼロ。

●⑤ 情報源を曖昧にしたまま「拡散希望」

→ 一番危険なパターン。


■1-2 人間がデマを信じてしまう“心理的な理由”

ここが重要です。人は災害時に、

  • 不確実な状況に耐えられない(情報を埋めたい)
  • 恐怖から逃れるために「何かを信じたい」
  • 不安を共有したい
  • 早く動きたい(正確性よりスピード重視)

という心理が強まります。

これらは誰にでも起きる自然な反応です。
つまり、“信じてしまうのは弱さではなく、人間の本能”なのです。

本能を理解することで、逆に対策ができるようになります。


📘 コラム①:SNSデマの“加害者”になってしまう人の特徴

災害時のデマ拡散の6~7割は、悪意ではなく「善意」だと言われています。

  • 「みんなに知らせなきゃ!」
  • 「自分は役に立ちたい!」
  • 「これ本当っぽいから拡散しよう」

こうした思いが、結果的にデマを広めます。

しかし善意であっても、
誰かの命や冷静な判断を奪う可能性があるのです。

だからこそ、災害時はいつも以上に
「投稿前の確認」が欠かせません。

第2章:デマを見抜く“7つのチェックポイント”

では、実際にSNSで災害情報を見るとき、
どうすれば“本物”を見抜けるのでしょうか?

実は、多くの防災専門家や気象関係機関が共通して推奨している
「7つのチェックポイントがあります。

このチェックリストを使えば、災害時の誤情報の 90%以上は排除できる と言われています。

本章では、初心者でもすぐに実践でき、
家族にも教えられる、
最強の「情報フィルター」を解説していきます。

2-0 まず「7つのチェックポイント」をイメージしよう

では、実際にあなたがスマホでSNSを開き、タイムラインに「災害情報」が流れてきたとします。

  • 「〇〇ダムが決壊しました!すぐ逃げてください!拡散希望!」
  • 「明日の〇時に、この地域で巨大地震が起きると専門家が警告しています」
  • 「これがさっきの津波の映像です(動画付き)」

普段なら「本当かな?」と一度考えるはずなのに、
地震の直後や停電の最中、真夜中に大きな揺れがきた直後など、
心が不安でいっぱいのときは、つい反射的に信じてしまいがちです。

しかし、防災の専門家や総務省・政府広報などは、
「災害時はインターネット上の誤情報が、救命・救助の妨げになることがある」と強く警鐘を鳴らしています。参考:防災科学技術研究所
だからこそ、私たち一人ひとりが「情報を見極めるフィルター」を持つことが、
実は非常に大きな“防災”になるのです。

そこでこの章では、
初心者でもすぐ使えて、家族にも教えやすい

デマを見抜く“7つのチェックポイント”

を、1つずつ丁寧に解説していきます。

  • スマホでどう確認すればいいのか
  • どんな表現が出てきたら“怪しいサイン”なのか
  • 実際のNG例・OK例

を入れながら説明していきますので、読みながらぜひ 「自分ならどう判断するか」 をイメージしてみてください。


2-1 【チェック1】情報源は“公式”か?──まずは「誰が言っているか」

最初に必ず確認したいのは、「その情報は、どこから出ているのか?」 です。

災害情報で“公式”と呼べるのは、例えばこのようなところです。

  • 気象庁
  • 各都道府県・市町村などの自治体(防災課・危機管理課など)
  • 消防庁・消防本部・警察本部
  • 国の防災関連機関
  • NHKなど、公的な使命を持つ放送機関

総務省も「災害時の偽・誤情報は救助や復旧の妨げになる」とした上で、
行政機関や公的機関など信頼できる情報源を確認することを呼びかけています。

参考:防災科学技術研究所

●NGな例

  • 「友達が聞いたんだけど、〇〇が爆発したらしいよ、拡散して!」
  • 「政府がとんでもないことを発表したって、誰かが書いてました」

→ 情報源が「友達」「誰か」になっていて、
 どの機関・どの担当者が発表したのか一切書かれていません。

●OKな例

  • 「〇〇市役所 防災危機管理課が、公式Xアカウントで避難情報を発表」
  • 「気象庁が〇時〇分に発表した津波警報の内容」

投稿者が一般の人であっても、「〇〇市防災メールのスクリーンショット」「気象庁サイトへのリンク」 など、
公式情報へきちんとつながっているかどうかがポイントです。


2-2 【チェック2】投稿者に“専門性”はあるか?──肩書きだけでなく“中身”も見る

次に見るべきは、「誰が発信しているか」 です。

  • 気象予報士
  • 防災士
  • 自治体の防災担当職員
  • 消防・警察などの職員
  • 研究機関の職員・研究者

など、専門的な立場の人が解説している場合、
情報の信頼度はぐっと上がります。

ただし、ここで注意したいのは、

肩書き“風”のアカウントに騙されないこと

です。

●こんなアカウントには注意

  • プロフィール欄に「防災のプロ」「災害予知の専門家」などと書いているが、
    どの資格・どの団体に属しているか不明
  • 「元○○職員」「官邸に出入りしている友人から聞いた話」など、
    実態の確認が取れないもの

公式サイト・公的な資格の有無を自分で検索して確認する のも大事な一手です。


2-3 【チェック3】日付・場所・状況が具体的か?──“ふわっとした情報”は要注意

デマ情報には、共通する“曖昧さ”があります。

  • 「どこかのダムが決壊した」
  • 「どこかの地域で大規模火災が起きているらしい」
  • 「やばい状況らしいですよ、詳細は言えないけど…」

このように 「いつ・どこで・何が起きているのか」 がはっきりしない情報は、
ほぼ例外なく疑ってかかるべきです。

●チェックするポイント

  1. 日付
    • 「今日」「今」「さっき」だけではなく、
      「〇月〇日〇時現在」と具体的に書かれているか。
  2. 場所
    • 「〇県〇市△△地区」「〇〇川下流域」「〇〇ダム」など、
      行政区分や正式名称で示されているか。
  3. 状況
    • 「〇〇が氾濫危険水位に近づいている」「〇〇地区に避難指示」など、
      公式情報と整合性のある表現か。

●NG例とOK例

  • NG:「どこかのダムが危ないらしい!」「日本のどこかが本当にやばい状況です」
  • OK:「〇〇県〇〇市の△△ダムについて、〇月〇日△時の時点で〇〇市役所が“決壊の危険はない”と発表しています」

“ふわっと怖がらせるだけ”の投稿は、ほぼデマか誇張情報 と考えてよいでしょう。

参考:適用情報通信機構


2-4 【チェック4】過去映像・他国映像ではないか?──画像・動画は「逆検索」が武器

大規模な地震や津波、洪水が起きると、
X(旧Twitter)やTikTok、YouTubeなどには、
「衝撃的な映像」が大量に流れてきます。

しかし、その中には

  • 過去の災害映像
  • 海外の全く別の災害映像
  • AIで作られたフェイク動画

が混じっていることが少なくありません。

●かんたんにできる「画像・動画の逆検索」

スマホでもPCでも、画像検索機能(Google画像検索など) を使えば、
同じ画像が過去にどこで使われたかを調べることができます。

  1. 映像の一部をスクリーンショット
  2. Google画像検索画面へ
  3. スクリーンショットを読み込む
  4. 過去のニュース記事やサイトがヒットしたら、
    「実は〇年前の海外洪水映像だった」などと判明することがある

災害時、海外ニュースサイトの古い映像を“今回の津波”として流すデマは、
毎回のように確認されています。

参考:適用情報通信機構

●「映像だから本物」は危険

私たちは、どうしても 「映像=事実」 と思い込みがちです。
しかし、今は誰でも編集や加工ができる時代。
「映像だからこそ、まず疑う」 くらいの意識が必要です。


2-5 【チェック5】「拡散希望」はまず疑う──“善意のチェーンメッセージ”に注意

災害が起きると、LINEやXでこんなメッセージが回ってきます。

  • 「友人の友人が避難所で困っています。とにかく拡散してください!」
  • 「公式が対応してくれないので、SNSで拡散して助けてあげてください」

一見、とても“いい人”のように見えます。
しかし、消費者団体なども「根拠のあやしい情報をむやみに拡散しないように」と注意喚起しています。

参考:適用情報通信機構

●なぜ「拡散希望」は危険なのか

  • 元情報がどこか分からない
  • 現地の状況が既に変わっている可能性がある
  • 公式の救助活動と矛盾する場合がある
  • 寄付や支援を装った「詐欺」と組み合わさるケースもある   

   参考:防災科学技術研究所

本当に緊急で重要な情報は、自治体や防災機関が公式ルートで発信します。
個人の「拡散希望」に頼らないといけない状況は、実はほとんどありません。

●「拡散する前」にやるべき2ステップ

  1. 自治体・警察・消防・公式サイトや公式SNSで、
    その情報と同じ内容が出ているか確認する
  2. それでも分からなければ「拡散しない」選択をする

善意であっても、デマ拡散に加担してしまえば、
被災者や現場の混乱をさらに大きくしてしまいます。


2-6 【チェック6】極端に恐怖を煽っていないか?──感情を揺さぶる投稿は一度“深呼吸”

デマの多くは、人の感情を大きく揺さぶる表現 を使います。

  • 「今すぐ逃げないと死にます!!!」
  • 「見て見ぬふりをする人は人間じゃない」
  • 「この情報をシェアしない人のせいで人が死ぬ」

こうした言葉を見たとき、
心がドキッとして、つい感情的に反応してしまいますよね。

しかし、防災の公的機関・自治体・気象庁などの公式発表は、
原則として 淡々とした、冷静な言葉 を使います。

参考:気象庁

●感情が先か、事実が先か?

  • 「危険です。すぐに高台へ避難してください」
     → これは自治体が出す“正当な避難情報”の言い回し
  • 「このままだと全員死にます!政府は真実を隠しています!」
     → 事実よりも“怒り・恐怖・不信”を煽ることが目的の文章

「読んでいて、やたらと怖くなる・怒りたくなる文章」 は、一旦深呼吸して、
「これは自分の感情を動かすために書かれていないか?」 と考えてみましょう。

もし、そこに具体的なデータや公式情報へのリンクがないなら、
その情報はほぼ「ノイズ」と言って良いレベルです。


2-7 【チェック7】他の信頼できる情報と“整合性”があるか?──「公式×複数」でクロスチェック

最後のチェックポイントは、

「他の信頼できる情報と“矛盾”していないか?」

です。

政府広報オンラインなども、災害時のデマ対策として
「各地域の自治体など、複数の情報源で確認する」 ことを勧めています。

参考:政府オンライン

●こんなときは要注意

  • 気象庁「〇〇地方に大雨警報」
    → SNSの一部アカウント「気象庁は隠しているが、実は“特別警報級”のヤバさ」
  • 自治体「△△地区に避難指示」
    → デマ投稿「〇〇市全域が壊滅的被害」「市の発表は嘘」

このように 「公式情報よりも、さらに過激なことを言っている」 場合、
根拠がない憶測にすぎないことがほとんどです。

●特に要注意:「〇日に大地震が来る」と断言する投稿

気象庁は公式に、
日時と場所を特定した地震予知は、現在の科学的知見では困難であり、
そのような情報はデマと考えてよい
と明言しています。

参考:気象庁

それにもかかわらず
「〇月〇日に巨大地震が来る」「専門家が〇日に来ると断言」
といった投稿があれば、即“偽物決定”で構いません。

●“クロスチェック”のクセをつける

1つの情報を見たら、必ずもう1つ以上の信頼できる情報源で確認する
というクセをつけておくと、デマに引っかかる可能性は一気に下がります。

  • 気象庁+NHK
  • 自治体公式X+自治体防災メール
  • 消防本部のサイト+防災アプリ

このように、「公式×複数」 で合わせて見ることがポイントです。


2-8 7つのチェックを“家族の合言葉”にしよう

ここまで見てきた 7つのチェックポイント を、
最後にもう一度、短くまとめておきます。

  1. 情報源は“公式”か?
  2. 投稿者に“専門性”はあるか?
  3. 日付・場所・状況が具体的か?
  4. 過去映像・他国映像ではないか?
  5. 「拡散希望」はまず疑う
  6. 極端に恐怖を煽っていないか?
  7. 他の信頼できる情報と“整合性”があるか?

この7つを ただ読むだけでは意味がありません。

  • 家族のLINEグループで共有する
  • お子さんと一緒に、チェック1~7を紙に書いて冷蔵庫に貼る
  • 学校の防災授業や職場の防災研修で紹介する

こうした“日常の中での共有”こそが、
災害時の「情報の命綱」になります。

第3章:では、どう行動すれば“本物の情報だけ”を得られるのか

ここまでで
● デマが広がる理由
● デマの典型パターン
● 見抜くためのチェック
を解説しました。

しかし本当に大切なのは、
「平時から何を準備し、災害時にどう行動するか」です。

災害時は数分の遅れが命に関わります。
デマに惑わされている時間はありません。

だからこそ本章では、
“実践的で、再現性が高く、家族全員がすぐ使える”
最高レベルの対策をまとめました。

これは専門家も推奨している方法で、
誰でも習得できます。


■3-1 “公式アプリ”を最低3つ入れておく

  • NHKニュース防災
  • 気象庁の防災情報アプリ
  • 自治体の防災アプリ

これだけで99%の正確情報にアクセスできます。


■3-2 災害時は“最初にSNSを見る”という習慣を変える

SNSは二次情報。
一次情報(公式)を先に確認する癖をつける。


■3-3 家族で“情報ルール”を決めておく

例:

  • 情報は必ず「公式を優先」
  • SNSの情報は共有前に必ず確認
  • チャットグループに「未確認情報」を投稿しない

■3-4 “災害時のフェイクチェック法”を家族全員で共有する

子供・高齢者こそ騙されやすいため、特に重要。


■3-5 誤情報を見たら「信頼できるソース」を貼って修正する

→ デマは放置すると広がるため、黙ってはいけない。


📘 コラム③:AIが作った“フェイク画像・動画”の見抜き方

2024年以降、AI生成による偽映像が急増しました。
災害時にも使われる可能性があります。

見抜くポイントは以下:

  • 光や影が不自然
  • 人間の手・耳などが歪んでいる
  • 表情が均一で“作り物感”がある
  • 反射や水面が不自然
  • 映像の画質が均一すぎる

今後は「AI偽動画」が最大の脅威になります。
これも意識しておく必要があります。



おわりに

SNSが発達した現代は、便利であると同時に、災害時には非常に危険な一面を持っています。
しかし、情報リテラシーを身につければ、危険を大幅に減らすことができます。

災害そのものは防げません。
しかし、
「災害時のデマに騙される」という二次災害は、確実に防ぐことができます。

そのためには、

  • 公式情報を最優先する
  • SNSの情報は“疑ってから信じる”
  • 家族全員で情報ルールを決める
  • 事前にアプリを入れておく
  • デマを見抜く「7つのチェック」を習慣化する

これらを実践するだけで、
あなたや家族の安全は格段に高まります。

災害時、必要なのは“正しい行動”です。
正しい行動は“正しい情報”からしか生まれません。

あなた自身が“情報を守る力”を持つことで、
家族、友人、地域の人まで救うことができます。

どうか今日から、この知識を役立ててください。
そして、いつか必ず訪れる災害の瞬間に、
あなた自身と大切な人を守り切るための判断力を手に入れてください。

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